便秘・下痢を繰り返したり、残便感、下血の症状があったりした為、横浜のとある病院(以前、痔の手術をしたクリニック)で、内視鏡検査を受けました。その結果、「ポリープではなく直腸癌です。直ぐに手術をした方が良い」とはっきりとした口調で告知されました。それが、五年前の一月の事です。
宣告を受けての感想は「やはりそうなのか」といったものでした。正直自分でも不思議ですが、余り落ち込むといった風ではなかったと記憶しています。「それなら、これからもっともっと行きたい所へ行こう、やりたいことを目一杯やってみよう」なんて、負け惜しみではなく本当にそんな風に考え、一瞬ですが死を受け入れていた様な気もします。そして、地元静岡の総合病院への紹介状を書いて頂き帰宅しました。(実はライブハウスへ寄り道してからの帰宅でしたが…笑)
総合病院では、早々に手術日・入院の手配と共に入院前の検査が始まりました。しかし、その途中、徒(いたずら)に体力の消耗を促す検査に疑問を抱きました。体力の消耗により免疫が今より下がっては逆に危険なのでは、と感じたのです。明日、明後日の間に命に関わるものとも限らないし、次回からの検査をキャンセルし、もう少し自分なりに色々な情報を見聞きしてみようと思いました。
担当の医師には、すぐには手術をしたくない旨を伝えましたが、その後何度も電話連絡があったり、時間外に話し合ったりもしました。ある時には「早く手術しないと余命二年くらいですよ」と脅かされもしました。それでも私は、「それならそれで仕方ないですね。」なんて答えていました。というのも、私は癌が発覚する以前から、大変多くの健康セミナー等に参加をしており、そこで、「癌治療として行われる手術後の抗がん剤投与や放射線治療は、人間が本来持つ免疫力の低下を招き、今度は逆に癌転移の心配が出てくる」と言う話を何度も聞いていたのです。
免疫力・・・その言葉でふと思い出したのが米ぬか酵素のオーナーであるKご夫妻のことでした。すぐに以前頂いてあった名刺を探し出し、Kご夫妻のもとに相談に行ったのです。
お話を聞かせていただくと、オーナーご自身も大腸癌から肝臓への転移を一日二回の酵素風呂への入酵で克服なさったとのことでした。それを聞き、「よし!私もそちらの代替医療の可能性にかけてみよう!」と、米ぬか酵素一本で癌を克服する決意をしたのです。
その翌日から毎日六ヶ月間、米ぬか酵素へとにかく通い続けました。その節は定休日にも入酵(米ぬか酵素に入ること)させて頂き感謝の念を禁じえません。それまでしていた仕事もそのまま継続し、長年の悩みであった冷え性も改善され、それでも癌による痛みは少しありましたが、身体自体はそれまで通り元気に過ごすことができました。
さて、半年経ったところで病院での注腸検査をし、癌の大きさを確認したのですが、結論から言うと私の癌は消えていませんでした。
元々家族の反対を押し切っての代替医療であったことと、さすがに痛みも来ていたことから、とにかく癌だけは身体の外へ出してしまおうと決めました。苦渋の決断でした。しかし、医師に手術のお願いをしたところ「たとえ手術しても、癌ができている箇所が肛門の直上なので90パーセントの確率で人工肛門になります」と淡々と言われてしまいました。これには癌の宣告では落ち込む事のなかった私も、さすがにショックでした。
私は、人工肛門だけは避けたいと思い、インターネットで直腸癌手術の名医と呼ばれる医師を検索し、東京はT病院のS医師に辿り着きました。S医師によると、なんと人工肛門どころか開腹手術も回避し、腹腔鏡下(ふくくうきょうか)手術で癌を除去することが可能とのことでした。私は、人工肛門を避ける事が可能ならば、どこにでも行く覚悟でいましたので、この事実はとても幸運なものでした。
手術は無事成功しました。毎日酵素風呂に入っていたことで、免疫力・自然治癒力もかなり上がっていたのでしょう。手術後の回復は順調そのもので、手術翌日から歩行も出来、私の歩く後ろ姿を見た先生からも、「ケチのつけようの無い回復力ですね!」とのお墨付きを頂く程でした。薬もほとんど飲まず、痛み止めも必要がないくらいでした。
入院も二週間程度で済み、退院の日には快気祝いということで家族と居酒屋へ行きました。あんなにすぐに普通食を摂取することができたことは自分でも驚きでした。
又、翌日からは一日足りとて床に伏すこと無く、翌月からは仕事への復帰も果たし、全くもってこれまで通りの生活に戻っていました。ただ一点、手術で直腸を切除していますので排便に対しての後遺症だけは逃れられませんでしたが…。
術後のケアが大事だと言われていましたし、自分でも転移の心配が無いように続けて免疫力を上げておかなければ、とは思っていましたので、米ぬか酵素へはそれからも定期的に通っていました。処方されていた経口抗癌剤は一度も飲むことなく、放射線治療も勿論一度もやっていません。退院後三、四ヶ月間の血液検査後から、これを記している今日まで、約五年間一度も病院へは掛かっていません。
そんなある日、米ぬか酵素のKご夫妻から「五年前のIさんのように、米ぬか酵素を必要としている方は沢山いる。病気の体験(医療への考え方、克服するまでの生活習慣等)を伝える場という意味も含めて、Iさんも自分で米ぬか酵素のお店を出してみたらどうか」という提案を頂きました。
大学を卒業したものの、このご時世で中々就職の決まらない息子に一緒にやってみないかと相談したところ、二つ返事で「じゃあやってみよう」という言葉が返ってきました。正直断られると思っていた私は思いも寄らない返事に驚きました。それからすぐに、Kさん指導の元、開店への準備が始まり、そこから順調な日々を過ごし現在に至るまでは、あっという間だったなという印象です。
息子と一緒に開店してもうすぐ一年になりますが、自己免疫疾患の方、自律神経のバランスが崩れてしまっている方、癌治療の化学療法で免疫を落とし癌が転移してしまった方、そういった方のなんとも多いことに愕然とさせられる毎日です。と共に、私の店舗に入酵に来られる方から喜びの言葉を頂くことも少なくありません。
酵素風呂へ入ってから体調がよくなった。食欲が出てよく眠れるようになった。大変なアレルギーが改善された。冷え性が改善された。不妊で悩んでいた方に赤ちゃんが出来たなんてこともありました。
初めてご来店された時に体調が芳しくないと仰っていた方々が日に日に元気になっていく姿を見ることは、私を笑顔にしてくれると共に、一度は死を受け入れもした私に生きがいを与えてくれています。
現在、お店には元気で年齢の若い方々も大勢お見えになっていて、若年層にも健康への関心が強まっている事を確認させられます。こういった現象は周りにご病気の方々が多いせいなのかも知れません。
私が酵素温熱免疫療法で癌を克服した事実を伝えることで、今悩んだり迷ったりしていらっしゃる方々に少しでも参考にして頂けたら、少しでも力になることができたら、といつも願っています。病気は誰も治してくれません。自身の免疫力や自然治癒力を高め、最終的に治すのは自身の意志だと思います。
偉そうに書きましたが、私も癌になってから大変沢山の書籍(安保先生・船瀬先生等)を読み漁りました。時として不安になることもありましたが、その度に何度も何度も読み返し、やっぱりこれで良いんだと自分に言い聞かせては前に進みました。気を落とした事はありません。何をするのにも一番大切な事は自分の気の持ち方だと思っています。
もし病気になってしまったら、とにかく他人任せにしないで自身で調べることをし、考えて、悩んで、ご自身で結論を出して下さい。
沢山の書籍の中で「温熱療法は癌に効く」とは書かかれていますが、その温熱療法とは何をしたら良いのかということはほとんど書かれていません。その手立てについて良くわからないのが現状です。Kご夫妻から酵素温熱免疫療法を教えていただけた私は、本当にラッキーな事だったなと、感謝の気持ちでいっぱいです。癌になっていなかったらひょっとして米ぬか酵素にも出会っていないのかも?と思うと癌にも感謝できてしまいます。
今現在、ほぼ毎日自分の店の酵素風呂に入っている私を始め私の家族は、ほとんど病気に掛かることがありません。免疫力、自然治癒力が高められ、また、身体にとても重要な自律神経の調整も成されているためでしょう。このまま現在の健康体を維持して行くことができれば、安心して明るい老後を過ごす事ができそうです。
私のように米ぬか酵素のお店を出される方が増えることで、もっと大勢の方々に米ぬか酵素、酵素温熱免疫療法の持つ大きな意味を知ってもらいたいと思っています。
長くなりましたが最後に、これから米ぬか酵素を発展させていくことで、国民全体の医療費を削減させること、沢山の方々の健康維持に貢献をすること、がKご夫妻の願いです。私は微力ながらそのお手伝いをさせて頂くことで、癌を克服できたことの恩返しになればと思っています。